皆様、お元気でお過ごしでしょうか。
4月上旬はサンフランシスコとバークレーで、シューマンのピアノトリオ第3番を演奏させて頂きました。
共演させて頂いたのは、サンフランシスコ交響楽団のチェリスト、セバスティアン・ギングラス氏とヴァイオリニストのユナ・リー氏です。
このピアノ三重奏曲第3番は1851年に作曲された後期の作品です。
この翌1852年に、シューマンはライン川に身投げをしてしまうほど精神のバランスを崩してしまいます。
不穏な雰囲気で始まり、時々、愛情に満ちた明るさを見せる作品に、胸がいっぱいになりながら演奏させて頂きました。
また先週末は2日連続で、サンフランシスコから車で一時間程南にあるポートラ・ヴァレーとロスアルトスにて、マスターシンフォニア室内管弦楽団とラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏させて頂きました。
ラフマニノフの協奏曲第2番はアメリカでもとても人気のある作品です。
今回のコンサートでも終演後に、涙を浮かべて言葉をかけて下さる方がいらっしゃり、この楽曲の持つ大きな力を感じました。
コンサートの翌朝も耳にまだオーケストラの大きな響きが残っていました。
オーケストラと共演させて頂くのは本当に素晴らしい体験です。
マスターシンフォニアさんとは2年ぶりのコンサートでしたが、楽団員の皆さんとマエストロ・デイヴィッド・ラマダノフに再会出来た事も喜びの一つでした。
日本はすでに6月の温かさとのこと、皆様お体には十分お気をつけてお過ごし下さい。
福原彰美