9月のニューヨーク

9月も終わりにさしかかったニューヨーク、外はすっかり秋の空気です。

今日はワレフスカさんのお宅でのプライベートコンサートでした。ワレフスカさんの十八番のボロニーニに加え、ハウスコンサートということでラヴェルのハバネラやショパンのノクターンなど宝石のような小品をたくさん演奏しました。パーティーの準備を全てご自分でされた後、魂のこもったパワフルな音を引き出されるワレフスカさんに、改めて尊敬の気持ちでいっぱいになりました。本当に太陽のような方です。また、お忙しい中足を運んで下さった素晴らしいゲストの方々に、心から感謝を申し上げます。

さて次は、毎年恒例のリサイタル(於・すみだトリフォニーホール)で初演させて頂いたライアン・フランシス氏のトライカンテを録音する予定です。グラミー賞にもノミネートされ私も度々共演させて頂いているメトロポリスアンサンブルからライアンさんのアルバムが出るのですが、そのコンピレーションアルバムに参加させて頂くことになりました。ライアンさんによると、これまでの作品とは全く違った曲想を持つトライカンテは、彼にとってはアグレッシブな作品だそうです。まるで禅の瞑想のような曲なのですが、あえて音を極限まで削がれたようなスタイルはある意味「アグレッシブ=挑戦的」な作品なのだろうと思います。

私にとっても、とても深く関われる音のように感じています。