秋のご挨拶


みなさま、

大変ご無沙汰しております。
みなさま良い夏をお過ごしでしたでしょうか。

こちらは9月になりやっと晴れ間が出るサンフランシスコです。
サンフランシスコは8月より9月の方が気候が良く、これからが一番美しい季節です。
8月は霧で寒い日が続き暖房を使う程でした。

私にとってこの夏は天からの恵みであるかのような貴重な夏でした。
新曲に取り組みながら、普段できない解体作業のような練習をこの夏ばかりはとじっくり時間をかけてねばりました。そうしたら、目からうろこがぼろっと音をたてて落ちた気がしました。そして新しく拓けた道を見てぎょっとする、いつものパターンのようですが、おかげさまでしっかり充電できました。大切なコンサートが続くこの秋から来春へかけてのスケジュールに備えることができたと思います。

今月末はニューヨークへ戻り、クリスティーヌ・ワレフスカさんとのリハーサル、そして昨年日本で初演したライアン・フランシス作曲の『トライ・カンテ』を録音する予定です。10月20日(土)には、シャネルピグマリオンデイズにて演奏させて頂きます。去年の暮れに行われたグランドフィナーレから10ヶ月ぶりにネクサスホールへ帰ることになりますが、昨年とはまた違った新鮮な気持ちで舞台に臨めるのではとわくわくしています。

また、来年1月6日には恒例のリサイタルをすみだトリフォニーホールで計画しています。みなさまにまた演奏を聴いて頂ける日を心待ちに、精進してまいります。

日本ではもう少し暑い日が続く事と思います。どうぞお体に十分お気を付けてお過ごし下さい。

福原彰美

7月6日のゴールデンゲートクラブでの演奏会の後、主催されたブライアント・マッカンバー氏と